2009年4月15日水曜日

多様なる断片の積み重ね

もう2ヶ月ほど前のことですが、ミクニ・ヤナイハラプロジェクトの『青ノ鳥』を渋谷に見に行きました。

矢内原さんはいわずと知れたニブロール主宰者で、僕も越後妻有で舞台を見たことがあったのだけど、今回のはそんな矢内原さんが展開する演劇プロジェクトの第3弾。

相互に相容れない意見を持ち、相手の意見に対して「非」を唱え、それを裏返したり、そこから距離をとったりしながら、全ての意見が1つに収束することのないまま、バラバラで多様なままの状態をキープして進んでいく「自由」というものの探求。旅。

対偶、逆、裏といった数学的な概念がちょっとだけ頭をよぎる。
対偶の対偶はホントに真なのかな?

個と集団の、とてもユーモラスで、とても軽やかで、とても滑稽で、とても複雑で、それでいて自由な関係性。
集積された断片群が、相互の差異を保ったまま、部分の連鎖をつくっていく。そんな部分と全体の関係。

要所要所で挿入されるダンスシーンや、まるでオウテカを聞いているかのようなリズミックな会話の連射も含め、とても繊細で綿密につくり込まれた作品だなあ、と思いました。清々しい余韻が残っています。